シーン15:第1階層〜雨のロスアンゼルス〜
土砂降りの街角にたたずむユスフ。
ユスフの後ろから軽くクラクションが鳴り、車が止まって後部ドアが開く。
中にはアーサー、イームス、サイトーが乗っている。
「飲みすぎて小便がたまってるから雨か?」アーサーが言う。
「シャンパンの飲みすぎだ」イームスが軽口を叩き、ユスフは車に乗り込む。
「雨ならタクシーに乗る」ハンドルを握るコブが言う。
コブはいきなり自分の前のタクシーに追突する。
タクシーから血相を変えたドライバーが降りてくるが、助手席のサイトーが銃を出して「消えろ」というと一目散に逃げていく。
アーサーとサイトーはタクシーに乗り込む。
雨の街角に立っていたロバートはタクシーを捕まえ、乗り込む。
「3番街のマーケット通りまで」
ロバートがそう言ったときに、いきなりイームスがロバートの横に乗り込んでくる。
「おい」ロバートが言うと「相乗り頼むよ」と言って銃を突きつける。助手席に隠れていたサイトーも振り返って銃を突きつける
「なるほど」うんざりしたように、ロバートは言った。
一人で車に残っていたコブは、雨の中、一人で立っているアリアドネを見つけて車を寄せる。
アリアドネを乗せて、出発した矢先、車に何かが激しくぶつかり、強い衝撃が走る。
見ると街の道路のど真ん中を列車が走っていた。ぶつかったのは直進する列車だった。
あっけにとられるコブ。
「私はあんなの設計してないわ」アリアドネが言う。
ロバートはイームスに財布を差し出す。
「500ドル入っている。 財布自体はもっと高いはずだ。 降ろしてくれ」
財布を受け取ったイームスが「残念だがそれはできない」と言った瞬間、タクシーの窓が銃弾で割れる。
タクシーが突然の銃撃を受けている。
それも何台もの車やバイクから拳銃やマシンガンで激しく撃たれている。
「どうなってる!?」
とっさに応戦しながらも戸惑うメンバー。
「彼を守れ!」
攻撃はかなり激しくタクシーは逃げるので精一杯だ。
メンバーは必死で応戦し、襲撃者を一人ずつ倒していく。
コブの目は列車に釘付けになっていた。
「コブ。 ねえコブ」アリアドネが言うと、やっとコブは正気に返って、車をバックさせ、列車を迂回してアーサーたちのタクシ
コブの運転する車が、列車の向こう側に回り込むと、メンバーが乗ったタクシー襲撃を受け、蜂の巣のようになっている様子が見えた。
「襲われてるぞ」
コブは車を走らせ襲撃者の一人を跳ね飛ばす。
タクシーの後ろから撃ってくる敵に、車をバックさせてぶつけ、とりあえず襲撃者はいなくなった。
「みんな無事か?」アーサーが言う。
「俺は大丈夫。 ロバートは車酔い」イームスが軽いノリで言う。
「サイトーは?」アーサーがサイトーを振り返った。 サイトーが胸を押さえている手を離すと、手にはベットリと血がついていた。
サイトーは胸を撃たれていた。
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