シーン27:コブの帰還〜トーテムの行方〜
ボーイング747のファーストクラスの席で目覚めるコブ。
ドリームマシンの接続はすでにない。
周りを見ると、ロバートを含め全員がすでに起きており、読書をしたりと、各自自由にくつろいでいる。
サイトーも起きたばかりで、数秒の間呆然としていたが、すぐに気を取り直し、電話を取り出して掛ける。
「ロスアンゼルス空港まで、あと20分でございます」CAがアナウンスする。
「入国審査書をご記入なさいますか?」コブに尋ねるCA。
頷いて書類を受け取るコブ。
CAはロバートにも入国審査書を書くか尋ねて、手渡していた。
ロスアンゼルス空港。
入国のゲートでパスポートを手に緊張が隠せないコブ。
いよいよコブの番になり、パスポートを係員に手渡すコブ。
係員はパスポートをペラペラとめくり、何度かコブの顔を見た。
「はい、結構ですよ」
何事もなくゲートが通過できたコブ。
隣のゲートで手続きをしていたアリアドネも安心したようだ。
手荷物の受け取り所で、荷物を受け取り、メンバーと、そしてロバートの横を通過して、義父マイルズが出迎えに来ていた到着口へと出て行く。
自宅に着き、リビングで荷物を置くコブ。
マイルズは、子供達に声をかけに行った。
いつもの習慣のように、テーブルでトーテムのコマを回す。
テーブルの上で回るコマを見つめるコブ。
「パパ!おかえりなさい!」
部屋に飛び込んできた2人の子供達。
コブは子供の方へ行って、二人を抱きしめた。
テーブルの上のコマは周り続け、やがて失速し、そしてバランスを崩し始めた。
(了)
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