【老人と対面するコブ】- インセプション徹底解説
モルと決別した後、コブはどのような過程を経たのか。
コブは、海岸に打ち上げられていた。 そして警備の者に引きずられるようにして城のような屋敷に運ばれ、しわ深い老人の前に引き立てられた。
この老人こそ、第1階層でロバートの防衛軍の銃弾に倒れたサイトーが、死亡して虚無に落ち、ここが現実でないことを忘却して長い年月を過ごした後の姿であった。
同じ虚無にいて、コブが若い姿を保っているのは、コブはドリームマシンによって、自分の意志で虚無に来ているため、ここが現実でないことを知っている。 よって、夢の中での時間についても把握しているため、ここでの時間経過で老いることがないことを承知しているからだと思われる。
また、老人が住まうこの屋敷は、コブとアーサーがサイトーにエクストラクションを仕掛けていた屋敷と同じ建物と思われる。
サイトーは設計士ではないし、ここが夢という事も忘却しているので、サイトーがあの屋敷を構築したとは思えない。 すると消去法でコブが用意した、ということになりそうだ。 その場合、サイトーはいつからあの屋敷に居ついたのか? コブは屋敷を作った後、どこに行っていたのか? という疑問も出てきそうだ。
面白い考え方のひとつとしては、コブがサイトーに会いに行くのは、映画で描写されたあの一回だけでなく、何百回、何千回、と繰り返しているのかもしれない。 サイトーが「ここは現実ではない」と気付いてくれるまで。 コブはモルの件で、インセプションにより「ここは現実じゃない」と認識させるの事だけはしないはずだ。 よって、地道に話し合いで気付かせるまで頑張ったのかもしれない。
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