【第2階層の無重力・第3階層の雪崩】- インセプション徹底解説
第1階層のユスフがバンで橋の欄干を突き破って、河へ落下するという「キック」を敢行した。
この一見無謀に見えるダイブでの「キック」は、計画に沿ったものだった。 その根拠として、アーサーが528号室の真下の部屋に爆弾を仕掛けながらアリアドネに、キックのタイミングを外したらバンの落下中はフリーフォール状態になってしまう、と話していたし、雪山のコブも次のチャンスはバンが着水するときだ、と語っている。
結果、「キック」のタイミングを逸する形で、バンのダイブにより車内は自由落下状態、それが1階層下のホテル内では無重力の状態として反映されてしまった。
また、バンをダイブさせることによる「キック」が、ユスフが追い詰められた上の苦肉の策で、アドリブで実行したのであれば、アーサーの「無重力の中でどうやって落とす?」という台詞は渋いし、エレベータを利用しての「キック」は賞賛に値するが、ダイブによるキックは事前に決められていたことだし、無重力状態まで予期できていたのだから、あの台詞は欄干激突キックが失敗したときの考慮不足か、無重力にパニクってエレベータを使ってのキック作戦を忘れていたか、などと考えられなくもなく、アーサーの評価を微妙なものにしかねないといえよう。
第3階層の雪山では、第1階層で欄干を突き破った衝撃の影響で、雪崩が発生した。 正確には第1階層の影響を受けた、第2階層(ホテル)の影響を受けての雪崩と言える。
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